Excelファイルをテーブルデータとして実行して利用する
Excelファイルを、検索精度と結果の一貫性を最大限に高める構造化データベース形式に変換します。シート単位で、「この列は何の情報か」というデータの型をダッシュボード上で直接確認・編集できます。完成したデータは自動的にデータベース化され、LLMがより効果的に分析できるようになります。これにより、正確で信頼性の高い回答や分析結果を生成できます。
※この機能は、.csv、.xls、.xlsx、.xlsm形式のExcelファイルでのみご利用が可能です。.docxなどの他のファイル形式ではご利用いただけません。
1.Excelファイルをアップロードする
ダッシュボードからExcelファイルをアップロードすると、
が表示されます。このアイコンは、文書に対する編集権限を持つメンバーのみに表示されます。

をクリックすると、Excelファイルのテーブル範囲、ヘッダー(列名)、データ型などを設定する画面に遷移します。
手順3.データベースとして保存するにて、[データベースに変換]ボタンをクリックするまでは、従来と同様にExcelファイルがマークダウン形式で解析されます。
2.テーブルデータを追加する
画面左:アップロードしたExcelファイルのプレビューが表示されます。 画面右:Excelファイルに基づいてテーブルデータを編集することができます。
※行または列の数が多い場合は、プレビュー表示が制限される可能性があります。その際は、画面上部に「ソースファイルを参照してテーブルデータを追加してください」というメッセージが表示されますので、元のExcelファイルを参照しながらテーブル構成を設定してください。
[+追加]をクリックします。

テーブルの構成を設定します。

テーブル構成設定手順
テーブルの命名 データの用途に合ったテーブル名を入力します。 (例:従業員詳細情報 or 従業員人事情報など)
テーブル範囲の指定 シート内でデータとして使用するセル範囲を指定します。たとえば、A1:N1001 のように入力すると、A 列から N 列、1 行から 1001 行までのデータをテーブル情報として活用します。
テーブルの説明の入力 テーブルの目的やデータ構造を簡単に記載します(例:2025年入社者の年俸、入退日、直軍情報)。必要に応じて、各列の入力規則またはデータ制約をまとめて作成することができます。ただし、この説明で入力した内容はモデルプロンプトに直接反映されますので、必要なルールのみを簡潔に作成してください。不必要に長い文章や内容が重複すると、モデルが内容を混同する場合があります。
次に、テーブルに含める各ヘッダー(列情報)を設定します。ヘッダーはデータ構造を定義する重要な要素であり、検索およびSQL問合せ時に参照される基準となります。

ヘッダーを追加する方法
ヘッダーセル番号入力 ヘッダーとして使用する行番号を入力します。例えば、テーブルの最上位の行をヘッダーにしたい場合は、「A1」のように、対応する列のアルファベットと行の数値で入力します。テーブルの範囲全体を指定する場合(例:A1からD99)、ヘッダーとして機能するすべてのセルを入力する必要があります。この例では、ヘッダーとして「A1、B1、C1、D1」の4つすべてのセルを入力してください。
ヘッダー名の入力 各列に使用するヘッダー名を入力します。 ※Excelソースの列名と完全に一致する必要はなく、検索やフィルタリング時に利用する名前での指定を推奨します。
データ型の指定 各列に入れるデータの種類を選択します。データ型は検索精度とSQLクエリの結果に直接影響するため、実際のデータ属性に合わせて正確に指定することが重要です。たとえば、タイプをDATETIMEに指定し、実際の値がSTRINGの場合はnull値として保存されますのでご注意ください。
データ型別の説明と例
STRING(文字列)
文字で構成されるプレーンテキストデータです。数値でも計算ではなく単純表記用の場合は文字列で指定します。
社員名:田中太郎
四番:A-102
NUMBER(数値)
整数または実数型の数値データです。合計、平均などの計算が必要なデータに使用します。
単価:1200
比率:0.85
DATETIME(日付/時間)
日付または時刻情報を含むデータです。 SQL検索時に期間フィルタとして活用できます。
入社日:2025-10-16
退社日:2025-09-01 14:32:00
BOOLEAN(ブーリアン)
真/偽(True/False)形式のデータです。選択のステータス値を表現するために使用します。
アクティブ:TRUE
完了:FALSE
Excelファイルに隠し列が含まれている場合

ドキュメントをアップロードするときに非表示の列が含まれている場合、その列はプレビュー画面でも非表示になり、テーブルデータに変換しても自動的に除外されます。上画像の場合、列Bは隠し列のため、ヘッダー情報にはA、C、Dのみを入力できます。非表示の列までを含むテーブルデータを構成するには、ソースファイルを参照して非表示の列のヘッダーを直接入力する必要があります。入力したヘッダーに基づいてテーブルが再編成され、直接入力した場合は、非表示の列データも一緒にテーブルデータに含まれます。
Excelファイルに結合されたセルが含まれている場合

結合されたセルはテーブルデータに変換されると自動的に解放され、元の値が結合領域のすべてのセルに複製されます。したがって、次のように入力します。
例:
D1:E1がマージされ、「製品名」という値がある場合→D1 =「製品名」、E1 =「製品名2」などで入力します。
このときセル名は固有の値なので2などの記号を入れておくことを推奨します。
データとして保存したいヘッダーの位置がそれぞれ異なる場合

構成したいテーブルのセル行が一致しない場合には、ヘッダで指定したい領域の番号を入力してください。上記画面のように入力した場合、実際の空の値はNULLとして処理され、データが壊れることなくそのまま保持されます。
3.データベースとして保存する
ヘッダー情報を入力したら、保存ボタンをクリックします。

全てのヘッダー情報を入力できたら、[データベースに変換]ボタンをクリックし、テーブルデータに変換をします。
アプリを設定して、対応するテーブルデータを回答として活用できるようになりました。

4.アプリを設定する
アプリ管理 > [+新しいアプリを作成] > [会話型アプリを作成]ボタンをクリックします。

以下のようにフローを組みます。

各ノードは、以下のように設定します。
LLMインプット
ドキュメントの適用範囲:テーブルデータとして保存した対象のExcelファイルを指定しておきます。 ※2025年11月時点では、ユーザーによってアップロードされたExcelファイルへの対応は未実装です。事前に、ダッシュボード上で設定が完了されたファイルのみに適用できます。
応答内容を以下の変数に保存する:@EXCEL_DOCUMENTS
変数
変数名: EXCEL_DOCUMENTS
変数種別: 会話変数
タイプ: ドキュメント
変数名と種類が一致しない場合、実行時にエラーが発生する可能性があります。

質問応答ノード
応答追加:ON
回答形式:テキスト

LLM実行ノード
実行するタイプ:エージェント
エージェント:Table Agent
ベースモデル:GPT-4o(推奨)

5.アプリの動作確認をする
設定したテーブルデータに基づいて、情報検索し、回答を生成できるようになります。

[回答プロセスを見る]をクリックすると、SQLクエリがどのように生成されたかを確認できます。

注意事項
本機能追加前にAlliにアップロードされたExcelファイルには、テーブル編集アイコンは表示されません。既存のExcelファイルをデータベース形式に変換する場合は、再アップロードする必要があります。

Alliの標準機能であるドキュメントアップデートボタンは、テーブルデータとして登録されていないExcelファイルでのみ利用可能です。一度テーブルデータで構成されたExcelファイルは、更新ボタンが非表示になります。


最終更新